天人合一ってなに?

【天神合一とは】:一言でいうと「ヒトは動物や植物と同じ自然の一部だよ」ということです。

あたりまえだよって思われますか?それともハッとされましたか?僕たちはどこか自分たちの存在を自然と対立的に考えてしまうことがないでしょうか?

人口増加に伴う自然破壊であったり、昨今のコロナ禍で自粛していたら生態環境が良くなったなどのニュースは対立軸での話ですね。でも本来人間は「流動体」として自然の摂理に従って生きているはずです。決してあらがえない小さな存在です。

人間は空から降ったお水と大地からできた食物がないと生きていけません。身体はその2つで出来ています。ここのところ忘れがちですよね。空の雲や空気はすごい勢いで流れています。温度も四季で移りゆきます。大地も地殻変動でゆっくり動いています。植物は春に芽を出して夏に茂って秋に実を成らせ冬に葉を落として力を蓄えます。これを生長化収蔵(せいちょうかしゅうぞう)といいますが、落ちはた葉っぱは朽ちてまた栄養になるわけです

空と大地の間に生きている人間はどうでしょうか。人間も大地で出来た食物を栄養素として取り込み体を構成します。細胞は日々入れ替わり、赤血球であれば120日で全部入れ替わります。骨でさえ1年もすれば新しくなります。そう、1年後の自分は全く今の自分とは違う人間なのです。人間を養っている地球は宇宙の運行という摂理に従っています。

なにが言いたいかというと、人間は宇宙の一部なんだよといいうことと、動物や植物と同じく土に還ってゆく存在なんだからもっと謙虚に生きましょうということです。

僕は死にゆく人間として地球や次世代の子供たちを愛しています。

これは決して厭世的に生きましょうということではありません。当院のサブタイトルの【ナチュラルエイジング】はここからきています。これは昨今もてはやされているアンチエイジングやバックエイジングとかいうテーマに対するアンチテーゼとしてのワードです。

アンチエイジングとは「老化しない」ことですよね?老化しないということは突き詰めると「死なない生き方」という思想です。これは西洋医学の悪い一面です。皆さん「死なせない医療」の結果をご存じですか?

病院のベッドでたくさんのチューブを入れられ、身動きも取れず、意識もないのに胃に流動食を入れられ、水分過多で出る痰を苦しみながら吸引され、人工呼吸器で生かされてる。病院関係者から通称「スパゲティ」と揶揄される、あの状態のことを言います。ぼくは病院でそういう方をたくさんの見てきました。

ぼくは絶対、畳の上で死にたい。もっと言えば縁側で奥さんの膝枕で眠るように息を引き取りたい。

東洋医学にはそんな夢をかなえてくれる思想のバックボーンと治療方法があります。

話が少しずれましたが、とにかく東洋医学はナチュラルエイジング派なのです。体の一部に負担をかけてまで命を長らえようとしない治療法です。

これは決して短命になるという意味ではありません。西洋医学は検査数値が異常になって初めて薬や手術をしますが東洋医学は「なんかおかしいな」という未病の段階から治療ができます。五臓六腑を整えることでその時その年齢で一番の元気を引き出せる医学です。

だから健康でいられる寿命が延びるのです。ガンになったら切ればいい、というのではなく、普段から鍼灸で免疫を上げておいてガンにならない。あるいは小さな腫瘍ができても免疫で消失させてしまう。

そんな、「今、この瞬間を元気に楽しみたい!」と思い方は未病治の生き方に早めにシフトしたほうが良いです。

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