足の不具合がある子に
2020年8月1日
2021年9月13日
股関節の形成不全は7割が遺伝的な要素であるとされています。そのほか、骨が急速に成長する生後60日の間に、股関節に対してどのような力が加わるがという、発育期の生育環境要因が骨盤の形成に影響しているといわれています。この時期に肥満や過度の運動(ものを引っ張らせるなど)を行うと股関節に負荷が大きいということです
股関節形成不全になりやすい性別というものはありませんが、犬種として小・中型犬よりも、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバー、ジャーマンシェパードなどの大・超大型犬に圧倒的多数で発症します。これは、前者よりも後者のほうが成長の度合いが数倍も大きく、生後60日の間に急激に体重が増加するため、股関節へ過度のストレスがかかりやすいからだと考えられています。
対応として成語60日は強い運動をしないということにつきますが、発症した場合は注意深く観察する必要があります。以下のような症状がないかよく観察します
- 歩行時に腰が左右に揺れる
- うさぎ跳びやスキップのようなしぐさ
- 後足をうまく折りたためない
- 運動を嫌う
- 股関節の脱臼
症状が重症の場合はもちろんお医者さんにかかる必要があります。手術の適応になることもあるかもしれません。
でも、軽度の場合、大腿骨の骨頭が慢性的にズレていることから来る筋肉のアンバランスを生じている場合、これは修正することができます。筋の緊張を正常にしてあげることで骨頭の位置も元のところへ戻してあげることができます。
定期的な徒手リハビリをしてあげることで股関節の損傷を防ぎ、重症化を予防することができます。犬の場合、臼蓋に対して上方にズレることが多いのでけん引してあげたり骨盤上方の筋肉を柔らかくしてあげると痛みも少なくなり歩行が安定することがあります